当院の歯周病の治療

当院では、歯周病治療の基本である「検査」と「歯石の除去」を徹底する歯周基本治療を採用しています。歯を残すことを第一に考え、きめ細かな処置で症状の改善をめざすのが私どものスタイルです。保険診療を中心に、歯石とりや歯のクリーニングなどを実施しています。

日本の歯周病治療では、簡略化した検査だけでその後の治療を進めるケースが少なくありません。しかし当院は簡略化せずに精密な歯周病検査を行い、より効果的な治療計画の立案につなげています。

お口のクリーニングでは、歯にこびりついた歯石はもちろん、歯周ポケットの中に沈着した歯石も丁寧に取り除きます。そして治療終了後、再度詳しく検査を実施。治療前の検査結果と比較して、歯周病が改善しているかを確認します。

たとえ歯周病が進行していても、無理に歯を抜くことはいたしません。安心して治療に臨んでいただけるよう患者さまのご希望をよく伺い、お気持ちに沿った治療を心がけています。

歯周病の原因は、歯や歯周ポケット（歯と歯ぐきの間の溝）に付着した歯石・プラーク（歯垢）です。歯周病治療ではこれらの除去が重要であり、国家資格を持った歯科衛生士が処置を行います。

当院では基本的に、患者さま一人ひとりに担当の歯科衛生士がついて歯周病治療を行います。治療の過程で歯石・プラークの除去を複数回行いますが、施術をするのは毎回決まった衛生士です。同じように、ご家庭での歯磨き指導も担当の衛生士が実施します。

一人の患者さまのお口を同じ人間が長く診ることで些細な変化にも気づき、より手厚いケアが実現します。国家資格を持ったプロフェッショナルな衛生士だからこそ、それぞれのお口の状態に合わせたケアが可能です。

歯周病は、一度症状が落ち着いても歯磨きや生活習慣の変化で再発しやすい病気です。そのため治療後も、定期的な検診と歯科衛生士によるケアを継続的に受けることをおすすめしています。

歯周病はお口だけの問題ではなく、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病、低体重児出産など、全身に影響を及ぼすことが分かっています。例えば糖尿病の方は歯周病になりやすく、また歯周病の方は糖尿病を悪化させやすいという関係があるため、歯周病の改善は糖尿病の治療やコントロールに役立つのです。

このように歯周病の治療や予防は、全身の健康維持に大きな役割を果たします。重要なのは、定期検診や歯科衛生士によるケアといった「歯周病治療の継続」です。自覚症状の少ない病気ですので、ご自身の歯とお口の状態を歯科医院でこまめにチェックしましょう。